価格交渉はいろいろ注意を要します。
交渉事はトレードオフですから、買主様にも腹を決めていただくことになります。
何かを得るためには何かを失う覚悟が必要です。
①今後一切の話を断られるリスクがある
→売主の中には価格交渉に気を悪くする方がいます。
交渉はやめて満額で買うと後で言っても、取引自体を断られるおそれがあります。
価格交渉に失敗しても買うお考えでしたら、不動産屋の担当者に「価格の相談をしても大丈夫そうな売主か」
をあらかじめ聞いた方がいいですよ。
もちろん、破談のリスクを負って交渉に当たる覚悟が出来ていれば、強気の交渉でもいいと思います。
②物件のマイナスポイントを挙げてそれを理由に価格交渉をする
→これは、諸刃の剣です。具体的なことを挙げて説得力がある一方、
売主の立場からすれば、相手の弱みに付け込む印象を与えかねません。
私なら、具体的な活用方法を説明して、物件を大事に使う旨をアピールします。
ただ、それを姑息と捉えて良く思わない売主もいると思いますから難しいです(笑)
③見学前に価格交渉
→これは不動産業者としては避けたいところです。
売主が腹を決めて交渉に応じると決断したのに買わないとなると、
売主としては、はしごを外された感があります。
不動産業者も売主からの信用を失います。
決断には売主の様々な考え・思いが詰め込まれていますから、
話に具体性もない状況で、いくらまで下がりますか?という質問には応じていられないですよ。
なので、基本的には見学して気に入っていただけてから(話に具体性が出てから)でないと価格交渉に応じていません。
価格交渉を行う際は買付証明書(購入申込書)をご提出いただいています。
④価格交渉に加えてその他条件の交渉
→これも避けたいところです。価格交渉か、その他条件の交渉か、
どちらかを一方を選んだ方がいいと思います。
あれもこれも要求すると売主から今後一切の話を断られるリスクがあります。
もちろん、そのリスクを負う覚悟が出来ていれば、強気の交渉でもいいでしょう。
どのように交渉するかは各個人の考えによりますし、
売主の性格によって対応を変えるのも作戦の一つかも知れません。
強気の交渉か、下手に出て交渉するか、いろいろありますね。
私がもし価格交渉をするなら、強気の交渉です。
「〇〇〇万円なら買う。ただし売主による測量は不要、契約不適合責任は免責。」といった感じです。
安く買えるならば、大勢に影響を与えない事柄には目をつぶり、売主の負担を減らす提案もします。
もし希望額まで下がらなければ見送ります。
確実に欲しい物件なら満額で買います。