昔は土地と酒を交換した(しかも所有権移転登記をしていない!)という話を何度か聞いたことがあります。昨日本部町で預かっている売地周辺をブラブラしていたら、地元オジーと遭遇。
近隣のお話をいろいろ伺っていたら、自分名義の土地に知らない墓が多数あるとのこと。おそらく親か祖父母の代で売ったか、酒や畳などの物品と交換して、分筆・所有権移転登記をしなかったパターンですねーと話しました。
すると、とある人が名護で山と酒を交換したという話に。有名な話らしく、その山の場所を聞いてビックリ。ただの山ではなく、現在は鉱山となっている所でした。
酒にどれだけの価値があると考えるかは人それぞれだとは思いますが、売った人やそのご家族は悔しい思いをしたでしょうね。物が無い時代はそれだけ酒が貴重だったんですかね。それとも酔っ払って正常な判断が出来なかったのでしょうか。
酒の話
彷徨う亡霊
B’z界隈が盛り上がっていますね。年末は紅白を見ませんでしたが、ネットに上がっていた動画を見ました。最高ですね。LOVE PHANTOM初披露時の動画が10日から公式youtubeチャンネルで公開されています。前にネットに上がって削除されていたので、公式から映像を出していただいたのは嬉しい限りです。
私はと言うと、同級生から頼まれた住宅用地を探して彷徨う亡霊と化しています。誰か助けてください。大宜味~羽地の間で1,000万円以内でありませんかね?
読書三昧
気が付けば今年に入って11日が経過しました。夜は犬と暖を取りながら読書の日々でした。読書は半分趣味、半分仕事(インプット)です。
石原慎太郎さんの「天才」と「ある漢の生涯 安藤昇伝」は一人称で語る自伝風な本で、内容が面白く一気に読めました。石原さんの著作は「法華経を生きる」・「老いてこそ人生」・「「私」という男の生涯」を読んだことがあります。小説はほぼ読まないので石原さんの小説は今回の2冊が初めてでしたが、あれだけ立ち止まることなく自然な流れでスラスラ小説を読めたのは初めてでした。政治家としてのイメージが強かったですが、作家として世に出た人ですからね。あんな文章が書けたらなと憧れました。
國分功一郎さんの「暇と退屈の倫理学」も読みました。人間、暇が一番つらいというのはずっと思っていて、パートを辞めると宣言した母にも言ったことがあります(1カ月後に職場復帰していました)。人間はずっと何かしらの行動をしているのが心地良いという点を人類学的な視点で書かれた箇所が面白かったです。私が不動産業界へ飛び込んだのは、一生できる仕事と考えたからです。オジーが一人でもやっているじゃないですか。あぁいう感じに憧れています。生涯現役を目指しています。
傑作だったのは「安倍晋三回顧録」です。
相当な読み応えがありました。主に第2次政権期間中の出来事を年毎に振り返りインタビュー形式で語るという本です。報道では出ない各国要人の人となりが分かるエピソードもあって単純に読むだけでも面白いです。私の読み方は相変わらず、人生・仕事に活かせそうな言葉にアンテナを張りながらの読書でした。印象深かった言葉を3つピックアップします。
批判も多かったコロナ禍の一斉休校について
「休校を決めるだけのエビデンスがないとも言われましたが、世界中、初めて感染する病なのだから、そんなものがあるはずがない。だったら政治家がリスクをとるしかないでしょう。」p.40
→ 外野が批判するのは簡単です。結果はどうあれ、実際に事に当たる当事者の決断は尊重されるべきと考えます。何をやるにしても反対意見・批判があるのが政治ですが、身の回りの人間関係でもそうです。他人の意見も聞きますが(あまり聞きませんが)、自分の人生を誰かが責任を取るわけではありませんから、決断は必ず自分。他人の意見に流されて他人のせいにしたくありません。釣りで海の中は何も見えないのに試行錯誤しながら魚を狙うのと同じで、人生もよく分からない状況のなか手探りで決断し前に進まなければなりません。
米議会での演説
「演説の冒頭、祖父が行った演説に触れたのですが、ここだけは完全に覚えて、原稿を見ないようにしたのです。最初に勝負をして、うまくいっていると自分に言い聞かせるのが大事ですから。」p.157
→ 勝負所を最初に持ってくるという考えを今後何かに活かせそうです。もしかするとこれまで無意識にやってきたかも知れませんが、言語化していただけたのは今後の自分の大きな財産になると思います。繰り返しこの言葉を味わいます。
通算在任日数が桂太郎首相を抜き歴代最長になったことを受けて
「ある種の運も必要です。絶対にチャンスを逃さないというつもりで、運をつかみに行く。そして手放さない。後ろに引いたら、一瞬で終わりです。」p.363
→ 任期中はいろんな人から袋叩きにあって、あまりにも目に余るのでテレビの報道を見ることを完全に止めました(その他にも義憤を煽るような報道が多過ぎて)。あれだけの妨害にも関わらず総裁選3回・国政選挙6回を勝ち続けて7年9カ月もの長期政権を築いたのは並大抵ではありませんよ。私は独立してからこれまで4年8カ月になります。売り上げは全然大したことはありませんが、仲介だけでずっと黒字できました。しかし、先行きが見通せない要素が増えてきたので会社を閉めた方がいいかなと考えたこともあります。その時の突破口になったのは、辞めようか一人で悩んでいる時にピンポイントで仕事をいただいた同業者の大先輩。その仕事をこなしているうちに別の仕事が続けて舞い込み、まだまだ戦えるという感触を得ました。仕事をくださった大先輩。あのタイミングは完全に運でした。それとも何か虫の知らせのようなものがあったのでしょうか。いただいた仕事の途中で急きょ入院しそのまま亡くなられたので、直接感謝を伝えられなかったのが心残りです。
今は「ゲーテとの対話」を読んでいます。上中下3巻のボリュームにめまいがします。読了まで3カ月ぐらいかかるのではないでしょうか。尊敬する水木しげるさんが戦場に持ち込んだ程の良本ということで、これは読まねばと買ってみたもののボリュームのやばさで数カ月放置していました。今後の仕事の量次第で読了までかなり時間を要すかも知れませんが、どんな日でも最低1日3ページだけでも前に進めたらと考えています。
大晦日
相変わらず2024年も難しい仕事が多かったですが、無事にクリアできました。8月以降は数字も付いてきて一安心の年末を迎えています。2022、2023は売り上げが悪かったのでこのような年末は久々ですよ。
2025年はどうなるんでしょうね。引き続き同業のライバルは増えるでしょう。売り上げが分散されるので各社生き残り戦略を練っていると思います。私は引き続き、人事を尽くして天命を待つのみです。完全に運任せです。しばらく新規営業は行いませんでしたが、1月から久々にやろうかと思います。戦略というよりは気分です。
活用されていない土地に営業をかけてそれが売上になるというのがこの仕事の一番の醍醐味です。10年ぐらい前の北部はそれをやる営業マンは少なかったのですが、今はいっぱいいて、以前よりも手応えが無くなったのが新規営業をやめた理由です。でも、久々にやりたくなりました。誰かから依頼される難しい仕事ばかりでは気分的にしんどいです。犬とさすらいながら目ぼしい土地を探す妄想をしています。
今年もお世話になりました。やはり一年の最後はMr.Childrenの「365日」を聴いて今年一年の穢れを祓いましょう。よいお年をお迎えください!
年末年始の営業について
基本的にはやんばるのどこかにいます。29日(日)~30日(月)は草刈りをしていると思います。電話は常に携帯電話へ転送しているので、用件がありましたらご連絡ください。
事業の方がもっと稼げる
以前に売り軍用地を預かった時に、知り合いのお金持ち複数名へ声をかけましたが、軒並み断られました。皆さんの意見を要約すると、「それだけまとまったお金を突っ込むなら、事業の方がもっと稼げる」・・・カッコイイ!
思えば、お声がけさせていただいた方は商売人だらけでした。軍用地には馴染みが無く、お金持ちは軍用地を集めがちと思っていましたが、そりゃそうですよね。
私は株式投資をやっていますが、配当は無視して短期の値上がり狙いばかりでした。実際にそっちの方が稼げています。資産額はしょぼいですけどね。確実な収入を狙うか、リスクを取って大物を狙うか。ミジュンを狙うかボウズ覚悟でカーエーを狙うか。私は後者を取ります。
(余談)
久々に釣りしたくなってきました・・・
賃貸は鬼門(私の場合)
いつもお世話になっている方から「名護って空きアパートないの?」との電話。
空きが少ないという話を同業者から聞いてはいましたが、掲載物件数ナンバー1の「うちなーらいふ」を見てビックリ。
少なっ!
名護市の人口は約64,000人で、豊見城市(約65,000人)・糸満市(約62,000人)と同じぐらいです。しかし、名護35件、豊見城202件、糸満133件と掲載件数に大きな差があります。某大手賃貸管理会社の空き部屋が大量にあったのも今は昔。賃貸業界とんでもないことが起きているのでは・・・
賃貸は完全にノータッチなので私には恩恵がありませんけどね。「管理は大変だろうけど、仲介はやってもいいんじゃない?」と聞かれることが多々ありますが、1mmも関わらないと決めています。管理していなくても想定外のトラブル・面倒事に巻き込まれますから、余程の覚悟が無いと無理です。
ケース1
家主自主管理の一軒家へ仲介した人👨「家賃滞納して家主に追い出されそうなんだけど・・・」
→ 私「」
・・・それは当然ですと突き放したいですけどね。なかなか無下には出来ません。
ケース2
家主自主管理の一軒家へ仲介した人👨「部屋に幽霊がいる・・・」
→ 私「」
・・・それは気のせいです、あなたの精神状態の方が怖いですと言うのをグッとこらえました。
ケース3
自主管理の一軒家の家主👴「自分がお家を使いたいから、入居者に退去してもらうように言ってくれない?」
→ 私「」
・・・契約時に管理・退去は家主が行う旨を確認し、特約・重説にも明記しているにもかかわらず、自分が言いにくいから私に言わせようという目論見
ケース4
警察「○○村○○の○○○○さんですけど・・・泥酔して○○署で保護していまして・・・あなたに迎えに来て欲しいと言っています」
→ 私「」
・・・本土から来て仕事もやめて、何とか繋がりのある人が私しかいないパターン(完)
こんなことになるなら最初から関わらない方がマシです。売上やチャンスが減りますが、トータルで見れば売買に専念した方が幸せな人生となると考えています。賃貸管理のベテランの方々はすごいですよ。精神的な強さ、体力の強さ、受ける理不尽に対しての寛容さ、ほんと尊敬しています。
13℃
今日の最低気温13℃・・・本格的な冬がやってきました。犬の散歩が辛い季節です。明日の朝も13℃予報です(完)
こういう辛い時は冬の曲を聞くことにしています。この辛さの中にも楽しみを見い出すというわけです。大好きな曲がいくつかありますが、やはりこの曲でしょう。高1の12月に出た曲です。坂井さんにとっても最も気に入っている楽曲の一つのようです。
MY BABY GRAND~ぬくもりが欲しくて~ ZARD
↓ 作曲者の織田哲郎さんがこの曲を解説している動画が秀逸です。
絶対に逆らえない先輩
不動産の仕事をしていると、隣接地主等から同意書の類をいただく場面が多々あります。やんばるは素直な方が多いので比較的マシだと思いますが、難儀することも多々あります。
以前、某先輩が厄介な隣接地主を説得するために、「その人が絶対に逆らえない先輩」の力をお借りすることで、解決したケースがありました。人脈の広さ、地域の事情に精通、解決の発想、すごく感心しました。営業マンは自分の能力・持っているカードを最大限に活用して人生を切り拓く生き物なんだなと。営業マンの真髄を見ました。絶対に真似できないですけどね(笑)
中古の墓は売れるのか?
中古の墓。あまり取引事例が無いと思うので、情報を共有します。
お世話になっている方からの依頼で中古の墓を売ることになり、同業者や投資家の方にも意見を求めましたが、全員一致で「買う人いないでしょ」という見解でした。正直、私も同じ考えでした。うちなーらいふとかにも載っていないですもんね。
しかし、今年2件売却できました。やはり何事もやってみなければ分かりません。ネットで広告を出せば万単位の人の目に触れるわけですから、何が起こるか分かりませんよ。自分の物差しで測るばかりでは到達できない世界があります。すごい時代ですよ。
事例① 名護市大西、土地12坪ぐらい。売出価格121万円 → 98万円 → 50万円。3年半ぐらいかけて最終的に50万円で売却できました。
事例② 名護市振慶名、土地有効面積15坪ぐらい。売出価格75万円。1年程かけて満額で成約。
私の感覚ですが、仲介手数料や登記費用等の諸費用込みで100万円未満であれば数年以内に売れると思います。まだ使えることが前提ですけどね。立地が良ければ更地の方が高く売れると考えます。解体処分費用をかけて更地にしても売るのは厳しい立地(作業車が入れない等)であれば、このような売り方はアリでしょう。
ただ、不動産屋としてお金になる仕事かと言うと、NOです。売れるまでの期間の草刈り・除草剤散布・掃除等の手間を考えると、この仕事単体では利益を出せません。その売主との関係性や、この仕事から派生する+αに賭ける考えでないと割に合いませんよ。事例②では紹介で別件の仕事に繫がりました。
でも多分、しばらくは依頼があっても引き受けないと思います。
相変わらず一筋縄ではいかないことだらけ
相変わらず一筋縄ではいかない案件をやっています。今回はなかなか無いレベルで難儀しています。すべては、開発当時の行為者・許認可に関わった人たちのいい加減なやり方・記録の不備等が起因となっています。許認可は県がやるのですが、県職員ですらいい加減だったと思うことが多数です。
いま難儀しているのは、昭和63年の開発行為絡みが1件、平成14年の道路判定絡みが1件です。昔とは言っても平成14年のやつはそこまで古くないと思いますが、かなりお粗末だったという形跡が残っています。
その尻ぬぐいをやるのは、地主、不動産屋、設計事務所等と、現在最前線に立つ県職員です。県職員の退職が多いと報道にもありますが、私が観測している範囲ですと、先輩方の不始末の尻ぬぐいがしんどいのも一因なのかなと感じています。私は怒鳴ったりはしませんが、そういう人もいるだろうし、裁判がちらつくとなると気が重いでしょうね。自分がやったことじゃないのに責められるとなると理不尽な思いをしているはずです。仕事をきっちりする真面目な人ほど一人で矛盾を抱えて悩んでいませんかね。
今さら過去は変えられないので、私が出来ることは記録・現況の整理をして取引の判断材料を顧客へ提供することと、解決のお手伝いだけです。私の場合は成功報酬なので、いろいろ手を尽くした結果、物件売却を断念した場合は時間や経費は無駄となり、他の仕事をやっていたら得られたであろう利益の損失(機会損失)もあります。こういう難儀な土地取引が続くと、建売住宅やマンションのような完成品だけを仲介した方がいいのかなとも考えますが、それはそれでいろいろ大変なことがあろうかと思います。仕事の悩みが無い状態って、365日のうち3日ぐらいしかないんじゃないですかね。不動産取引は一筋縄ではいかないことが多過ぎです。
合理化の動機は非合理
事業をしているなかで理不尽なことが多々ありますが、被害者になったら終わりです。被害者意識が自分の人生を好転させることは無いと考えています。災い転じて福となす、怪我の功名、逆境を跳ね返す、カウンターパンチを狙う、貸しを作ったことにしてこちらに都合の良い要求を通す、そんな感じで考えています。ハンデを背負った・被害を受けた等の状況を塗り替えるわけです。最終的にトータルで考えてプラスとなればいいなと。そんなに上手くはいかないですけどね。
正直、犬を抱えながらの仕事は非合理の塊です。分離不安があるので、外出するときは片手に抱えながら移動しています。私が望んで迎えたわけではありませんが、ほぼすべて私が面倒を見ています。私が三代目の飼い主ということからも分かるように、手のかかる犬なので困るのですが、私は最後まで面倒を見ますよ。犬の散歩が起因となって猫を拾うことにも繋がったし、非合理な状況は拡大しています。猫はそんなに手がかかりませんが、ご飯やトイレ、一緒に遊ぶ時間が、毎日私の時間や脳のメモリーを少しずつ削っています。仕事に振分けられたはずの時間・脳のメモリーが損失となっています。
最終的には犬・猫の介護があるでしょうね。その頃にはプラスして母、伯母の面倒も見なければなりません。サラリーマンでは時間的にも金銭的にも無理です。やはり事業や投資で成功するしか道はありません。飲み会には滅多に参加しないし、いろいろ失うのは覚悟のうえで合理化を追求します。その結果が顧客の利益にも繋がると考えます。
非合理の塊。それでも愛おしいです。この先どうなるか分かりませんが、事業で飯を食えて犬猫がそばにいる生活を送っている今の状況は、後で振り返れば幸せだったと感じるのかも知れません。