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ほぼ表面化しないであろうリスクまで説明

先日、いつもお世話になっているお客様が物件を買うということで、

価格が妥当か見て欲しいとの相談がありました。

その流れで留意点を6つ洗い出したところ、少し驚いたご様子でした。

 

特に自然公園法の第2種特別地域の制限、「建築物は道路境界・隣地境界から5m後退を要す」

という点を知らない不動産屋もボチボチいると思いますよと話すと、

「じゃあ売る人はそういうのを知らない業者に任せた方がいいね(笑)」とのお言葉をいただき、二人で笑いました。

ちなみに、その物件は再建築時に5m後退の制限を受けると、建坪15㎡(4.53坪)しか活用できない物件でした。

こういう物件は既存建物を極力延命させる努力をするか、隣地を買い増しして活用可能な面積を増やさないといけませんね。

 

上記は将来間違いなく表面化するリスクですが、ほぼ表面化しないであろうリスクまで説明することによって、

お客様をかえって不安にさせ過ぎていないか?とか、確率の低いリスクまで説明することによってお客様が引いてしまい、

この物件で楽しく暮らすであろう未来を潰してしまうのは正しいことなのか?とよく自問自答しています。

しっかり説明しますけどね。

 

取引で損をするとしたらお金を出す側の買主の場合が多いですから、

基本的には買主保護の考えが強いです。しかし、こうも思います。

しっかり説明して私が損害賠償責任を負うリスクが無くなれば

安全な取引ができて、結果的に売主・買主も守れるという考えです。

やはり、安全な取引の実現が不動産屋の存在意義ですよ。

 

【法人売主様へ】

ちなみに、法人売主と個人買主の取引の場合は、

消費者契約法で法人売主側に「契約不適合責任」が認められる可能性がありますので、

それを踏まえて、どの不動産屋に仲介を任せるかをしっかりご検討くださいませ。

 

【余談】

更地クエストは一旦打ち切りにします。

とても有難いことに、いろいろ依頼が増えてきました。

6月~11月2週目まで忙しくしていたので、寒くなるし冬はゆっくり生きようと思っていたのですが、

2期目の今期までは税金の絡みでボーナスステージだということに気付き、4月決算までガッツリ案件を取りに行こうと思います。