ブログBLOG

譲渡日の話

とある土地の条件付所有権移転仮登記(条件 農地法第5条の許可)を

本登記にした場合、税法上では譲渡日をいつと見なすのか?

 

最近関わった案件でそのようなことがあったので調べました。

いつから土地を所有しているかで、売却後の譲渡所得への課税額が倍ぐらい変わります。

長期譲渡20.315%、短期譲渡39.63%ですからね(※2022年6月現在)。

本登記を行ってから所有期間を起算するとなると、

本登記後に即売却したら譲渡益の39.63%の税金を払うことになるので、

今後の売却時期や売却額の判断に大きな影響を及ぼします。

 

税務署に電話で確認したのと、税理士によるネット記事で確認したところ、

「物件の引渡しがあった日」が所有期間の起算日(譲渡日)でした。

今回のケースでは「土地売買契約の締結・代金決済・土地の引渡し」が

同日だったので、その日で間違いなさそうです。長期譲渡20.315%に該当しそうです。

 

しかし、本当にそうなの?という不安があります。

税務署という一次情報に当たりはしましたが、それでも100%安心できないのが不動産屋の性です。

官公庁に限らず、これまでに何度も落とし穴がありましたので。

※損害賠償に至るような取引の失敗はサラリーマン時代を含めてこれまでありません

 

売主様ご本人から税務署や顧問税理士等に直接確認していただいて、はじめて安心できると思います。

◆「評価額」にご用心

私を悩ます「評価額」という言葉があります。

 

役所から毎年届く固定資産税の納税通知書に書かれている「評価額」というやつです。

役所の窓口で取得できる固定資産評価証明書・公課証明書にもその「評価額」が記載されています。

不動産業者の立場から言うと、「評価額」という表現は大きな誤解を生み、不動産の売主が損をすることがあるので、

表現を変えるべきだと考えます。

 

以下は実例ですが、「評価額」と売却額に大きな乖離がありました。

結論から言うと、3,900万円で売却できた土地は、「評価額」が1,113,542円でした。

実に35倍の開きがありました。

このケースでは、かつて家が建っていた土地を更地にした後、長年畑として利用していました。

台帳地目・登記地目は「宅地」ですが、課税地目が「一般畑」となっているので、

「評価額」がめちゃくちゃ安いというわけです。

しかし、少し整地すれば家が建つ土地で、法的にも建築が可能でしたし、

住宅街にポツンと取り残された更地で需要が旺盛な地域だったので、

過去の取引事例よりも少し高い価格で売れました。

 

で、何が問題かと言うと、役所が言う「評価額」を【売買するときの妥当な金額】

と誤解する方が世の中にはいるということです。

 

●売主サイドの誤解が生む悲劇

 誤解したまま売ってしまうと、大損します。

上記の例で1,113,542円で土地を手放したとしたら、

本来得るべきだった金額を知った時には愕然とするでしょうね。

何せ35倍ですからね。

 

●買主サイドの誤解が生む悲劇

 個人間取引で多いのですが、「役所の評価額が●●万円だから売主の売却希望額●●●万円は不当に高過ぎる!」

と思って私にこの額が妥当かを相談してくる方がたまにいます。

相談者に「市場に出すとそのぐらいの価格で売れそうだから妥当な金額だと思いますよ」と伝えると

納得いかない様子で帰っていく方もいました。

その方は自分に都合の良い回答が得られなかったので「やっぱり不動産業者はクソ!」と思っていたかも知れません。

役所の「評価額」が妥当でしょと言うなら、墓地はゼロ円、宅地に転用できる畑は農地価格で取引されるべきです。

それっておかしいですよね?

 

◆このバグを突いて儲けを狙う人が世の中にはいるので気を付けてくださいね。

不動産業者は基本的には消費者である買主保護に動きますが、このようなケースでは売主保護に動きますよ。

情報弱者から情報格差を利用して儲ける話は見過ごせませんよ。

仮説と検証

不動産取引の調査で頻繁に官公庁へ行くのですが、質問の仕方に注意しています。

 

分からないこと(または明確ではないこと)を調べに行くのですが、

ある程度のことは自分で仮説を立てて、「私は●●●●と▲▲▲▲の理由で◆◆◆となると認識していますが、これで当たっていますか?」

と聞くようにしています。

質問に応じる方すべてがその業務を熟知しているとは限らないからです。

数年で部署の移動があったり、経験不足の若手さんがいるので仕方がないと思いますが。

 

以前、接道する道路の種類について、「1号道路」という認識で某官庁へ訪問し実際にそうだと窓口で回答を得ましたが、

別の窓口対応者が、とある業者さんに対して「43条但し書き道路の許可が必要」と回答したということで、

ちょっと業務に支障が出ました。

結果、後者の窓口担当者に会って確認したところ、やはり1号道路でした。

 

先日、別の官庁の窓口で必要書類を聞いて、後でネットで再確認したら、

窓口の回答が適当だったことがあったので、気を引き締めました。

 

窓口の担当者と対面していろいろ話を聞いて、それがガセネタであったとしても、

不動産取引においては「それを見抜けなかった不動産屋が悪い」となりますから、

自分の身は自分で守りましょう。

世の中は理不尽だし、落とし穴、地雷だらけです。

 

後輩には口酸っぱく言ってきましたが、

何でも鵜呑みにするわけではなく、相手任せにせず、必ず自分で裏取りしましょう。

自分が取引の全体像を描いて、自分主導で進めないとケガする世界です。

ほぼ表面化しないであろうリスクまで説明

先日、いつもお世話になっているお客様が物件を買うということで、

価格が妥当か見て欲しいとの相談がありました。

その流れで留意点を6つ洗い出したところ、少し驚いたご様子でした。

 

特に自然公園法の第2種特別地域の制限、「建築物は道路境界・隣地境界から5m後退を要す」

という点を知らない不動産屋もボチボチいると思いますよと話すと、

「じゃあ売る人はそういうのを知らない業者に任せた方がいいね(笑)」とのお言葉をいただき、二人で笑いました。

ちなみに、その物件は再建築時に5m後退の制限を受けると、建坪15㎡(4.53坪)しか活用できない物件でした。

こういう物件は既存建物を極力延命させる努力をするか、隣地を買い増しして活用可能な面積を増やさないといけませんね。

 

上記は将来間違いなく表面化するリスクですが、ほぼ表面化しないであろうリスクまで説明することによって、

お客様をかえって不安にさせ過ぎていないか?とか、確率の低いリスクまで説明することによってお客様が引いてしまい、

この物件で楽しく暮らすであろう未来を潰してしまうのは正しいことなのか?とよく自問自答しています。

しっかり説明しますけどね。

 

取引で損をするとしたらお金を出す側の買主の場合が多いですから、

基本的には買主保護の考えが強いです。しかし、こうも思います。

しっかり説明して私が損害賠償責任を負うリスクが無くなれば

安全な取引ができて、結果的に売主・買主も守れるという考えです。

やはり、安全な取引の実現が不動産屋の存在意義ですよ。

 

【法人売主様へ】

ちなみに、法人売主と個人買主の取引の場合は、

消費者契約法で法人売主側に「契約不適合責任」が認められる可能性がありますので、

それを踏まえて、どの不動産屋に仲介を任せるかをしっかりご検討くださいませ。

 

【余談】

更地クエストは一旦打ち切りにします。

とても有難いことに、いろいろ依頼が増えてきました。

6月~11月2週目まで忙しくしていたので、寒くなるし冬はゆっくり生きようと思っていたのですが、

2期目の今期までは税金の絡みでボーナスステージだということに気付き、4月決算までガッツリ案件を取りに行こうと思います。

鉱業権

レアケースがあったので情報を共有します。

宅建業法に定められた説明義務のある「法令上の制限」には登場してこないのですが、

「鉱業法」は注意を要します。

 

沖縄では地下資源が少ないのであまり馴染みがないのかも知れませんが、

いま売買のお手伝いをしている名護市安和の売地(http://beach2103.com/sale/3076/

を調べているうちに把握しました。

 

この土地は近隣にセメントの原料を採掘する鉱山があったので、

もしやと思い調べると、やはり石灰岩の地層であり、

鉱業権の一種である採掘権と試掘権が設定されていました。

 

売主はこのことを全く知らなかったのですが、

不動産の登記簿に権利が設定されるわけではありませんし、

周知されることもありませんから、知らないのは当然です。

 

これは、鉱業権が設定されるのは地下深くの鉱物資源に対してであるからです。

地表と地下深くの資源は「所有者が別」という考え方ですね。

鉱物資源は国のモノであり、鉱物資源を採掘して活用したい(現実に採掘する能力のある)事業者

に対して国が鉱業権を許可します。

 

採掘するためには地表のどこかから掘り進めないといけませんが、

これが取引する土地に該当する場合、土地所有者が採掘事業に対して協力したくなくても、

採掘事業に合理性があれば、公権力により「強制的に土地を使用・収用」することが可能となります。

 

収用の可能性がある以上は、不動産取引の重要事項説明書に記載するべきことであると私は考えています。

今後の人生で「鉱業法による収用」に該当するケースはほぼないと思いますが、額の大きい不動産取引のミスは

一発退場があり得るので用心しておくにこしたことはないですね。

 

ちなみに、採掘権・試掘権を調べる場所は法務局ではなく、内閣府沖縄総合事務局(名護から遠い・・・)でした。

採掘権・試掘権を記載した書面(鉱業原簿)、鉱区図を取得しようとしたら、

めちゃくちゃ高くて涙目となりました(›´ω`‹ )

 

しかし、ただの山林と思っていたのが、見方を変えれば宝の山!ということが、

実はゴロゴロ転がっているかも知れませんね。

家の裏山にゴールドかダイヤモンドが埋蔵されていませんかね・・・笑

価格交渉はトレードオフ

価格交渉はいろいろ注意を要します。

交渉事はトレードオフですから、買主様にも腹を決めていただくことになります。

何かを得るためには何かを失う覚悟が必要です。

 

①今後一切の話を断られるリスクがある

→売主の中には価格交渉に気を悪くする方がいます。

交渉はやめて満額で買うと後で言っても、取引自体を断られるおそれがあります。

価格交渉に失敗しても買うお考えでしたら、不動産屋の担当者に「価格の相談をしても大丈夫そうな売主か」

をあらかじめ聞いた方がいいですよ。

もちろん、破談のリスクを負って交渉に当たる覚悟が出来ていれば、強気の交渉でもいいと思います。

 

②物件のマイナスポイントを挙げてそれを理由に価格交渉をする

→これは、諸刃の剣です。具体的なことを挙げて説得力がある一方、

売主の立場からすれば、相手の弱みに付け込む印象を与えかねません。

私なら、具体的な活用方法を説明して、物件を大事に使う旨をアピールします。

ただ、それを姑息と捉えて良く思わない売主もいると思いますから難しいです(笑)

 

③見学前に価格交渉

→これは不動産業者としては避けたいところです。

売主が腹を決めて交渉に応じると決断したのに買わないとなると、

売主としては、はしごを外された感があります。

不動産業者も売主からの信用を失います。

決断には売主の様々な考え・思いが詰め込まれていますから、

話に具体性もない状況で、いくらまで下がりますか?という質問には応じていられないですよ。

なので、基本的には見学して気に入っていただけてから(話に具体性が出てから)でないと価格交渉に応じていません。

価格交渉を行う際は買付証明書(購入申込書)をご提出いただいています。

 

④価格交渉に加えてその他条件の交渉

→これも避けたいところです。価格交渉か、その他条件の交渉か、

どちらかを一方を選んだ方がいいと思います。

あれもこれも要求すると売主から今後一切の話を断られるリスクがあります。

もちろん、そのリスクを負う覚悟が出来ていれば、強気の交渉でもいいでしょう。

 

どのように交渉するかは各個人の考えによりますし、

売主の性格によって対応を変えるのも作戦の一つかも知れません。

強気の交渉か、下手に出て交渉するか、いろいろありますね。

 

私がもし価格交渉をするなら、強気の交渉です。

「〇〇〇万円なら買う。ただし売主による測量は不要、契約不適合責任は免責。」といった感じです。

安く買えるならば、大勢に影響を与えない事柄には目をつぶり、売主の負担を減らす提案もします。

もし希望額まで下がらなければ見送ります。

確実に欲しい物件なら満額で買います。

 

大らかな時代の物事の後始末

過去の大らかな時代の物事の後始末をやることが多いです。

いろんな矛盾を解決していくのが不動産屋の仕事ではあるのですが、

法的な話とは別に「個人の感情」が絡んでくることが多いので、

ほんと、一筋縄ではいかないことだらけで疲れます(›´ω`‹ )

 

いまを生きる皆様、子孫への宿題を残すのはやめにしましょう。

未来の世代が難儀して苦しむことに繋がります。

どんなことがあるか例を挙げます。

 

①越境

・古くからある集落の古いブロック塀は越境していることが多いです。

どちらか一方が越境の場合や、お互いに越境し合うパターンもあります。

・お互いに納得して新たに境界を決めたが口約束だけで済ませて分筆しなかったがために、

公図・登記簿に反映されていないケースが過去にありました。

境界を決めた当事者は既に全員故人であり、非常に頭を悩ませましたが、わずかな面積でありましたし

わざわざ分筆登記せず越境部分を事実上買い取った形にして解決しました。

双方の遺族がとても紳士的な方々でしたので穏便に解決出来ましたが、

ちょっとでもごねる人が関わったらまとまらなかったと思います。

・過去に国道の範囲に建物が乗っているのを目撃したことがあります。

取引に関わったわけではありませんが、怖くて考えたくもないです。

・地面に接するところだと分かりやすいのですが、見落としがちなのが空中越境!

アルミ格子・エアコンの室外機・屋根のひさし等にも注意を払う必要があります。

 

②相続登記を行っていない

・不動産を売りたくても相続が出来なくて売れない・・・そんな悩みを抱えている方は多いと思います。

昔の人は兄弟姉妹が多く、移民で海外へ渡ったケースも多いので、

時が経つほど相続人が増えて散らばるので、話がまとまらなくなります。

相続人の数が5人ぐらいから「もしかすると話がまとまらないだろうな・・・」という予感がしてきます。

20名以上なら、もうまとまらないでしょう。相続人本人だけではなくその配偶者・子らの意向

もあったりしますから。

・相続登記の義務化が2024年をめどに法整備されそうなので、解決できる不動産が少しでも増えたらと願います。

 

③所有権移転登記を行っていない

・口約束だけで土地を売買したり、酒と土地を交換したという話を聞いたことがあります。

・相続した自分名義の土地に誰のものか分からないお墓がいっぱい・・・というケースを複数見てきました。

 まだ誰のお墓かが分かればいいのですが、所有者不明のお墓は非常に困ります。

遺族・関係者が長年訪れていないお墓は草木が伸びたり荒れているので見れば分かります。

法的手続きを踏めば改葬できるのですが、誰のものか分からないお骨を改葬するのは気が重いですよ。

 

④旧建物の滅失登記を行っていない

・このケースも非常に多いです。一見更地でも登記上は建物が残っているので、

建築するときに建ぺい率に影響が出るおそれや、さいあく建築確認が

取れない・融資が下りないことも予想されます。

・建物を取り壊した経緯を知る人物が全員亡くなっていた場合、

滅失登記はかなり難儀しますよ。滅失登記の費用も安くはありませんから、

子孫に余計な出費をさせることになります。

 

 

◆祖先がこういったトラブルの種を残したのは情報・知識が無かっただけで意図的ではなかったでしょうし、

承知していたとしても、どうしようもない理由があったのかも知れません。

今の時代は情報・知識が蓄積されていて、それらに誰でもすぐにアクセスできます。

解決方法もネットに転がっていたりしますよ。

このブログを見ている方は不動産に興味がある方や同業者しかいないでしょうから

情報が届く方が限られていると思いますが、こういう情報を蓄積していくのは社会的意義があると勝手に思っています。

 

やんばるではよくあること

最近、山間部の案内が増えてきましたので、

やんばるにおける「物件探しの留意点」をまとめた記事を貼ります。

田舎の土地探しあるある

 

⑦の通信環境に関する情報を追記しました。

このような情報は共有していきたいです。

ネットの真髄は「集合知」だと思います。

このブログでその一助となれば幸いです。

どんどん情報を蓄積していきたいものです。

田舎の土地探しあるある

これは声を大にして主張したいことなのですが、

田舎の土地探しは以下のことに注意を払ってご見学することをおすすめします。

物件広告の写真や航空写真、ストリートビューで事前に分かることもあります。

 

【やんばるの土地探しあるある】

①上水道本管までの距離が遠い

これが一番です。引込み工事代で1mあたり2万円(※目安です。現場の状況その時の相場により金額が左右されます。)

だとしたら、500m引き込むと1,000万円。土地代より高くつく恐れがあります!

都会ではインフラが整っていて当たり前という感覚があるかと思いますが、

田舎でそれは通用しません。

田舎、特に山の中は上水道が通っているかは必ず確認してください。

都市部が如何にお膳立てされてインフラが成り立っているのかを実感するはずです。

 

個人的にも土地を探していて安い土地をネットで見つけて色めき立ったものの、

水道が周辺に敷設されてなくてガッカリ・・・というパターンが多いです。

 

●水道が敷設されているかどうかの簡単な見分け方

①周辺に家や建物がなかったら、そこはほぼ水道が未整備です

②道路のアスファルトに細長く長い距離を工事した形跡がある → 道路開通後に水道を敷設した可能性あり!

 

水道が近くまできていたら先人に感謝しましょう!

 

②街灯が無くて夜が暗い

物件を見学するときは日中がほとんどだと思います。

見落としがちなのですが、土地の前や周辺道路等に街灯があるかも見てください。

田舎で生まれ育った私としては夜に周辺が暗いのは当たり前ですが、

都市部から来た方には不安を覚える方もいらっしゃるかと思います。

ちなみに、街灯は大体において字(自治会)が設置して電気代を負担しています。

予算に限りがありますから、基本的に住宅街にしか街灯はありません。

山の中に街灯はありません。

その反面、都市部に比べ夜空に見える星の数が断然多いですよ!

やんばるの多くの場所では天の川も見えます。

 

③「がけ」に接している

やんばる(漢字で書くと山原)と言われる通り、起伏が激しい地形が多いので、

当然がけに接している土地も多いです。

その際は擁壁設置をしないと建築が出来ない恐れがあります。

下手したら擁壁工事代だけで1,000万円オーバーすることも・・・

下のURLにて、がけ条例の概要をまとめています。

http://beach2103.com/wp-content/uploads/document/cliff-regulations.pdf

 

中古建物を買う時も注意が必要です。

建築時に擁壁工事をしなくて既存不適格となっている建物が散見されます。

今は緩かった時代とは違いますから、再建築時には擁壁工事を要する恐れも

想定しながら高低差に注意を払ってください。

 

④自然公園法の特別地域に入っている

海岸沿いや本部町・今帰仁村だと山間部、つまり風光明媚な場所は自然公園法の制限を受けている可能性が高いです。

詳しくは下のリンクにまとめています。

【留意点】自然公園法の制限について

 

⑤防災無線のスピーカー

これも都市部から来ると馴染みがないかも知れません。

周辺の電柱や公共の建物にスピーカーがないかを見てください。

多くは朝7時、お昼12時、17時の定時チャイムが鳴ります。

また、公民館や役場からのお知らせが不定期であります。

災害時に危険を知らせる目的のものなので音がうるさくて当たり前です。

向きを変えることも当然できません。

県外から移住してきて防災無線がうるさいと苦情を入れた人の話を聞いたことがありますが、

向きを変えたら、例えば避難喚起の放送が本来届く所に聞こえなくなったら大変ですよ。

 

⑥周辺に家が一軒も無い

検討中の土地周辺に建築物が無い場合、何らかの建築制限があることを疑った方がいいです。

多くの場合は建築が出来ない制限があります。

代表的なのは農振農用地区域です。農業以外の活用が出来ません。

あとは、単純にインフラが届いていないから誰も家を建てていないパターンがあります。

 

⑦通信環境が脆弱

現地へ行ったときは、必ず携帯電話の電波が入っているかをご確認ください。

できれば家族や友人にその場で電話をして通話が問題ないかを確かめてください。

あと、ネットも問題なく利用できるかも確かめてください。

山が邪魔して電波が届かない場所が多数あります。

 

光回線が未整備の地域があります。

整備状況はNTT西日本のサービス提供エリア確認のページ(下のURL)から確認できます。

https://flets-w.com/cart/?etc_data_kks=kantan%3D1%40

名護市内でも意外なところが未整備だったりしますから、ご留意ください。

 

TVアンテナもご留意ください。

山が邪魔して映らない箇所が多数あります。

周囲の地形を見て山が近くにあればTVが映らないことを想定してください。

集落内であれば地域の共同アンテナから線を引くパターンがあります。

その場合は大抵は公民館が相談窓口です。

光回線が整備されている地域でしたら、ひかりTVと契約する方法もあります。

 

これら以外にもいろいろ注意を払うことはあります。

例えば、

・盆地で真ん中に川が通っていたら、異常気象時には川が氾濫する恐れがあります。

・畑で野菜を育てていたらイノシシに掘り返されることもあります。※本部半島にはいません

・路線バスが通っていない、もしくはバス停まで遠すぎる。

・地域にスーパーが無い。

書くとキリがないので、このへんでおしまいにします。

地形・インフラ・周辺環境はよく観察して見学することをおすすめします。

 

 

値付けの話

売買物件でも賃貸物件でも、値付けは以下のパターンに大きく分けられます。

 

①不動産業者が提案してそのまま価格が決まる

このパターンが一番多いかと思います。

私は提案するときには過去の取引事例と私の相場観を所有者へ伝えて、

「すぐに成約するであろう価格」と

「じっくり待てば決まるであろう価格」を

提示しています。売買においては後者で価格を決めるパターンが多いです。

前者が理屈からはじき出される価格で、後者が感覚的な価格です。

明確な根拠がないといまいち信用できないイメージがあると思いますが、

感覚的なものって言語化できていないだけで案外馬鹿にできないですよ。

その辺は不動産屋の腕の見せ所です。

 

 

②所有者(一般人)の一存

このパターンもちょくちょくあります。

たまに相場を無視したような強い価格設定のものがあるときは、このパターンが多いはずです。

大体は所有者に余裕があって、決まればラッキーぐらいの感覚で出しているものが多いかと思います。

 

時々あるのですが、現地看板を見て問い合わせしてきたお客様に

価格をお伝えするとビックリされます。

なかには相場がどうのとか非常識だとかいろいろ主張されて、

なんだか私が責められているような状況の時があります(›´ω`‹ )

こればかりはしょうがないんです。

所有者も相場からかけ離れていることは承知のうえで、

それでもその価格で出しています。

これで私が一方的にいろいろ主張されるとすごく理不尽な気持ちになります。

そもそも、私のような仲介メインの不動産業者は手数料収入で飯を食っているわけですから、

成約する見込みの薄い価格を私が付ける動機はないですよ。

なんなら、全部安い価格で出した方が成約率は高まって私の収入が増えますからそうしたいぐらいです。

しかし、ご依頼いただいた所有者さんに損はさせたくないですし、

所有者さんも余程のことが無い限り安売りする理由はありませんから、

それなりの価格で募集広告を出すことになります。

 

 

③所有者(不動産業者)が自分で決める

不動産業者が所有者の場合もあります。

価格はその業者さんの考え次第ですね。

需要が強い場所においては高めの価格を付ける業者さんが多いかも・・・

その代わり、直で所有者と話をすることになりますから話が早いのと、

仲介手数料が掛からない点はメリットです。

 

 

【番外編】高く出さざるを得ないケース・・・

売買物件の場合、一定の価格で売れないと抵当権を外せないことがあります。

買って(建てて)数年で売却となった場合は残債がまだたっぷりありますから。

抵当権を外せなければ売買は不可能です。

抵当権が外せる金額が相場以上のものだと売主さんは苦しい立場です。

新型コロナ直前に事業用物件を買った(建てた)方は運が悪かったとしか思えませんが、

これから買う(建てる)方はそうならないように、

資金計画は他人の意見に流されずにしっかりご自身で考えましょう。

私も3年前に自宅を建てたばかりで、去年独立を決めた途端にコロナ禍ですから

他人事だとは思えません。他人の心配よりも自身を心配した方がいい立場ですよね。

仕事がんばります(完)

 

 

成約価格は需要と供給、所有者の経済事情、買主(借主)の資金力、

社会情勢、営業マンの交渉力、居住用と事業用の違い等の様々な要因で決まります。

いずれのルートを辿るにしても最終的には所有者が決めることです。

勝手に師匠

こんなブログでも毎週一定数の閲覧数があります。

かつての私がそうであったように、壁にぶつかって何かヒントを得ようと

不動産業者のブログを見ている方ももしかしたら中にはいらっしゃるかと思います。

 

私が最も参考にしていたブログは不動歩さんのブログ(http://nkgw.blog45.fc2.com/)です。

賃貸も売買も話題が豊富で、読み物としても面白いです。

トラブル対応時に私が主張したいことをけっこう代弁してくれていて、

やはり自分の考えは間違っていないんだなと勇気をもらえたことが何回もあります。

 

ただ、7年前ぐらいから見るのを止めましたよ。

これ以上世の中が嫌になりたくなかったので(笑)

 

久々に開いたトップページが「小さな音の苦情」の話で、

相変わらずキレのある内容で安心しました。

賃貸管理業者に勤めている方は絶対に読んだほうがいいですよ。

いろいろ悩み解決につながる含蓄に富んでいます。

面識はまったくありませんが、勝手に私の師匠だと思っています。

 

このブログもたまには世の誰かの役に立つ情報を書いてみようかと考えを巡らせていて、

師匠を思い出し書いてみました。たまには業界の有益な情報も提供できたらと思います。

 

 

個人間売買の話

どうやら、個人間売買ではお手頃物件にありつけるチャンスがあるようです。

セミプロのような方々からは不動産屋から買うと高いとたまに言われますが、

逆にいうと個人間売買では情報格差で安く手に入るチャンスがあるわけです。

相場観のないおじいちゃん・おばあちゃんから相場以下で売ってもらうとか、

誠実ではないので私はそんなことはしないですけどね。

売主が即現金化したいから安く買えるという話ならお互いにWin-Winでアリだと思います。

 

あと、個人間取引は様々なリスクを負う覚悟がある方にしかできないですね。

一番最悪なのは「建築・再建築不可」なのですが、それを見抜けたとしても面倒なことや罠がいろいろあります。

なかでも気を付けていただきたいのは、税金対策とかいって話を持ち掛けてくる売主さんが世の中にはいます。

言い換えると脱〇ですね。

私はその単語が出た瞬間に取引NGと判断します。

人の立場を無視して自分の利益しか考えない一番やばいパターンです。

百歩譲ってその話に乗ったとして、モラルが無い人って他にも何か隠していると思いませんか?

私には地雷がいっぱい見える気がします(笑)

お問い合わせContact