特に農村部において顕著なのですが、地元住民の土地相場の感覚が、市場の相場観と乖離しがちです。地元住民が坪単価2万円と言っている土地を市場に出したら坪単価4万円で売れるとかそんなことが多々あります。
●私の勝手な解釈
地元住民の相場観とは・・・検討者が3人いたら1人が買うであろう価格(不動産屋的には即契約が見込めるおいしい案件)。 自分が欲しい価格 ←ここ大事
市場の相場観とは・・・検討者が50~100人いたら1人が買うであろう価格。安くは無いが数カ月以内に買い手が見つかるであろう価格。一定の妥当性あり。
ここらへんは坪単価5,000円と日頃言っている人が、いざ自分の土地を売るときに3倍以上の坪単価で売りに出していた時はビックリしました。人の話を真に受けてはいけませんよ(笑)やはり、自分が欲しい価格を地元住民は言いがちです。それを真に受けて土地を安売りしないようご用心ください。基本的に不動産会社は無料で査定しています。土地を売るときは2~3社ぐらいに査定させるのをおすすめします。
この感覚の差(または誤解)を利用して儲けようと思えば出来そうなものです。実際そうしている人・会社もいます。いわゆる転売屋です。私はというと、売却相談者に対して、地元住民の相場観(地元価格)と市場でいくらで売れそうかを伝えています。以前からも主張していますが、親や祖父母から受け継いだ不動産がもたらす果実は受け継いだ本人が受け取るべきです。転売屋にさらわれてはいけません。もし地元価格で売って「即」転売を決められたら私のメンツは丸つぶれですし、売主から詐欺師呼ばわりされそうだし、お前もグルか?と疑われると思います。なので査定には細心の注意を払っています。