賃貸にしても売買にしても、私は他社さんと共同仲介をガンガンやっています。
取引の主導権を握りたいので、重説・契約書は基本的には私が作成しますが、
たまに他社さんの契約書を使うケースがあります。
そういう時の楽しみの一つが、契約書の内容を見ることです。
特に特約条項に見慣れない文言の条文があったときは、いろいろ察してしまいます。
こんなトラブルがあったからこういう文言を入れたのかな・・・という想像です。
(動物・昆虫等の駆除)
第6条 本件建物・敷地内におけるネズミ・ハブ・鳥等の動物、アリ・ゴキブリ・ヤスデ・蜂の巣の発生等の
動物・昆虫等の駆除は乙にて行うこととし、甲は対応しないものとする。
ただし、シロアリの発生については特約条項第3条の通り甲にて対応するものとする。
例えば、古民家賃貸の特約でこんな文言があったら、
「本土から来た入居者が、やんばるの自然の洗礼を受けてひと悶着あったのかな?」ということが読み取れます。
ちなみに、これは私が作ったやつです。
本土から来た友人がアパートのベランダでアフリカマイマイ(黒くてでかいカタツムリ※画像検索注意※)
を初めて見て衝撃を受け、管理会社へ駆除の連絡をしたという話が頭にこびりついていたのと、
実家で受けてきた数々の自然の洗礼を思い出して、こんなグロテスクな特約を作りました。
自然現象まで貸主は責任を取れません。
やんばるは自然に囲まれているので仕方がないことです。
(本物件の改変)
本売買契約締結後から本物件引渡しまでの間は、
売主・買主はお互いに相手方へ無断で本物件に改変を与えてはならないこととする。
※売主が万が一、買主へ無断で本物件に改変を与えた場合は「契約不適合(契約条項第13条)」
または「(一部の)債務不履行(契約条項第15条)」と見なされるおそれがありますのでご注意ください
(例:土地の掘削・樹木の伐採・リフォーム・塗装等)。
これも私が作りました。
中古一戸建ての売主が、良かれと思って室内の壁を「買主へ無断で」塗装してしまったことがありました。
その時は買主が特に異議を述べることなく取引出来たので助かりましたが、冷や汗をかきました・・・
他社さんの特約で一番好きなのが、
「借主は貸主との交渉で、弁護人以外の代理人を立ててはならない」という趣旨のものです。
ここから読み取れるのは、「怖い人を連れてこないでね・・・」というメッセージです。