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物件を売り出すなら一般媒介契約がおすすめ

引き続きちょくちょく売物件を預かっています。これまでに何度か書きましたが、物件を預かるとき、私は一般媒介で引き受けるようにしています。

 

専任媒介(以下、専任)が売出しを独占できて自社の売上が見込めるからいいというのが業界の共通認識だと思いますが、私は一般媒介(以下、一般)の方が好きです。理由は以下の通りです。

①専任の2週間に1度の報告義務に使う労力と時間が無駄。それよりも営業活動や物件の掃除・草刈り等に時間をかけた方がいいという判断。

②あまり長く預かるのも気分的に嫌で、すこしでも早く売れる可能性がある一般の方が気持ちよく過ごせる。他社に負けたらしょうがない。

③一般で競うと自分の立ち位置が見えてくる。

 

売主が専任で売り出しするメリットってありますかね。売り出すまでの問題解決に付き合ってくれた不動産屋に対して義理を果たすために専任を任せる、というのは動機として理解できます。

 

では、物件を売りたい時に一般で任せるとして、どんな不動産屋がいいのか。ジャンルの違う不動産屋2~3社程度に依頼するのがいいと私は考えます。

 

●イケイケ営業スタイルの会社

特徴は以下のような会社です。

・大々的に広告を打っている

・営業マンが全員若い(20代~30代前半ぐらい)

・営業マンの入れ替わりが激しい

 

客付け力はピカイチです。妥当な価格かつ需要のある物件なら早めに成約出来ると思います。ただし、厳しいノルマに追われているので、決まりにくい物件・ややこしい物件はぞんざいな扱いとなる可能性があることを念頭に置いてください。営業マンがノルマ達成のために最高効率で動こうと思ったら、決まりにくい物件・ややこしい物件に労力・時間をかけるわけがありませんよ。こういうことがあるので専任を任せるときは慎重になった方がいいですよ。

ちなみに、以前に某有名企業と一般で競ったとき、うちなーらいふの広告文は私のパクリ(コピペしただけ)、写真の掲載も無し(現地へ行っていないでしょ)でしたよ。しかも複数回こんなことがありました。パクリは腹が立ちましたが、逆に私が真摯に向き合っていることが分かる人には分かりますから、かえってラッキーでしたよ。一般でその不動産屋に負けたことはありません。

 

●家族経営の地場業者

賃貸管理もやっている老舗の不動産屋(家族経営)の営業マンと接すると、精神的に余裕がある感じがします。多くの場合は厳しいノルマに追われているわけではないので、売るのが難しい物件でも真摯に対応してもらえる可能性が高いと考えます。特に40~50代ぐらいの営業マンでしたら経験も体力もある方が多いので、頼りになると思います。

 

当社は上のどちらにも当てはまりません。気が向いたらお声がけください。

 

(余談)

「専任で3カ月預かって売れなかったらその物件からは手を引く」

そんな業者さんがいました。潔くてかっこよかったです。

安全で円滑な取引を重視

いわゆるブローカー(無免許業者)とはお付き合い出来ません。ここ1年ぐらいで売物件の話が数件ありましたが断っています。当社預かりの物件に客付けしたい場合は、必ず宅地建物取引の免許を持った沖縄の不動産屋を間に入れてください。最近は代理で物件を探しているような問い合わせの電話が多いですが、失礼を承知で単刀直入にブローカーかどうかを尋ねています。売上は大事ですが、安全で円滑な取引を重視しています。よろしくお願いします。

 

世の中、落とし穴だらけです。

ここでは落としたら確実に終了です。

 

不動産取引の世界も落とし穴だらけです。改めて気を引き締めます。

営業トークにご用心

相変わらず営業電話・訪問営業はすべて断っていますが、行きがかり上、営業トークを聞く場面がありました。もちろんキッパリ断りました。途中で話をさえぎって。

不安を煽って消費を促す最悪な話でした。私は商品のことはどうでもよくて、こういう営業は【誠実ではない】という一点だけで話を聞くに値しません。そもそも商品自体の魅力があれば勝手に売れるのが市場だと考えています。イライラして無駄な時間を過ごしました。

〇〇〇を買わされたとか言う他責思考の強い被害者が世の中にはたくさんいると思いますが、主体性をもってキッパリ断りましょう。相手はあなたを舐めてかかってきています。何も恐れることはありませんよ。

酒の話

昔は土地と酒を交換した(しかも所有権移転登記をしていない!)という話を何度か聞いたことがあります。昨日本部町で預かっている売地周辺をブラブラしていたら、地元オジーと遭遇。

近隣のお話をいろいろ伺っていたら、自分名義の土地に知らない墓が多数あるとのこと。おそらく親か祖父母の代で売ったか、酒や畳などの物品と交換して、分筆・所有権移転登記をしなかったパターンですねーと話しました。

すると、とある人が名護で山と酒を交換したという話に。有名な話らしく、その山の場所を聞いてビックリ。ただの山ではなく、現在は鉱山となっている所でした。

酒にどれだけの価値があると考えるかは人それぞれだとは思いますが、売った人やそのご家族は悔しい思いをしたでしょうね。物が無い時代はそれだけ酒が貴重だったんですかね。それとも酔っ払って正常な判断が出来なかったのでしょうか。

絶対に逆らえない先輩

不動産の仕事をしていると、隣接地主等から同意書の類をいただく場面が多々あります。やんばるは素直な方が多いので比較的マシだと思いますが、難儀することも多々あります。

以前、某先輩が厄介な隣接地主を説得するために、「その人が絶対に逆らえない先輩」の力をお借りすることで、解決したケースがありました。人脈の広さ、地域の事情に精通、解決の発想、すごく感心しました。営業マンは自分の能力・持っているカードを最大限に活用して人生を切り拓く生き物なんだなと。営業マンの真髄を見ました。絶対に真似できないですけどね(笑)

中古の墓は売れるのか?

中古の墓。あまり取引事例が無いと思うので、情報を共有します。

お世話になっている方からの依頼で中古の墓を売ることになり、同業者や投資家の方にも意見を求めましたが、全員一致で「買う人いないでしょ」という見解でした。正直、私も同じ考えでした。うちなーらいふとかにも載っていないですもんね。

しかし、今年2件売却できました。やはり何事もやってみなければ分かりません。ネットで広告を出せば万単位の人の目に触れるわけですから、何が起こるか分かりませんよ。自分の物差しで測るばかりでは到達できない世界があります。すごい時代ですよ。

 

事例① 名護市大西、土地12坪ぐらい。売出価格121万円 → 98万円 → 50万円。3年半ぐらいかけて最終的に50万円で売却できました。

事例② 名護市振慶名、土地有効面積15坪ぐらい。売出価格75万円。1年程かけて満額で成約。

 

私の感覚ですが、仲介手数料や登記費用等の諸費用込みで100万円未満であれば数年以内に売れると思います。まだ使えることが前提ですけどね。立地が良ければ更地の方が高く売れると考えます。解体処分費用をかけて更地にしても売るのは厳しい立地(作業車が入れない等)であれば、このような売り方はアリでしょう。

ただ、不動産屋としてお金になる仕事かと言うと、NOです。売れるまでの期間の草刈り・除草剤散布・掃除等の手間を考えると、この仕事単体では利益を出せません。その売主との関係性や、この仕事から派生する+αに賭ける考えでないと割に合いませんよ。事例②では紹介で別件の仕事に繫がりました。

でも多分、しばらくは依頼があっても引き受けないと思います。

11月10日(日)は交通規制に注意

毎年のことですが、11月10日(日)はツール・ド・おきなわ(自転車レース)のため、名護市を中心とする北部一帯は交通規制がかかります。

つまり、物件案内は出来ませんのでご留意ください。

 

◆交通規制の概要

http://www.tour-de-okinawa.jp/PDF/2024/2024trafficcontrol_j_henko.pdf

契約書・領収証が無い

 

結論:不動産を買った時の契約書・領収証は絶対に保管してください

 

不動産を売るときの残念あるある第1位が【買った時の契約書・領収証が無い】ことです。

実際の計算は諸経費を算入しますが、分かりやすく大まかな話にします。

 

40年前に1,000万円で買った土地を2,000万円で売った場合、

買った時の契約書・領収証があれば利益が1,000万円なので譲渡所得税は利益の20.315%で2,031,500円です。

買った時の契約書・領収証が無い場合は、みなし取得費である売買価格の5%(100万円)だけが控除されて、利益は1,900万円とみなされます。利益1,900万円の20.315%である3,859,850円がこのときの譲渡所得税になります。

その差は1,828,350円になります。

契約書・領収証のある無しでこんなに差が出ます。

領収証は購入したときのものだけでなく、増築・リフォームやブロック塀を築造したときの領収証も経費に算入できる可能性があります。売った時の利益が減るので、譲渡所得税が軽減されます。つまり、手残りが増えます。

 

領収証は全部捨てたという方も多いです。管理が面倒くさいとかで。

管理が面倒くさいなら、箱にまとめて入れるのをおすすめします。

私の祖母はクッキーの缶に権利証やら何やらを保管していました。

今の時代は100均でちょっとしたケースを売っています。それにまとめておけば紛失することは無いでしょう。

 

あとは、私は不動産を売らないから大丈夫と思っている方へ。

あなたが亡くなったら、きっとご家族はその不動産を処分するでしょう。

配偶者・子が売らなくても、孫・ひ孫の代で売るかも知れません。

ご家族に少しでも多く財産を残したいと考えるなら、黙ってクッキー缶へ領収証・契約書・登記識別情報通知(いわゆる権利証)等をぶち込んでください。

信頼

最近、いろんな人にお会いしますが、不動産屋の悪評がボチボチ耳に入ります。自分が直接現場を目撃していない悪評は話半分に受け止めていますが、不動産屋が悪いケースも多いのでしょう。

 

過去記事で信頼できる不動産屋の見分け方を書いています。不動産屋としては広告のNGワードである「絶対」「100%」「完璧」等を使うのに抵抗があるのですが、この見分け方は100%の精度があると思っています。ぜひご参考にしてください。

信頼できる不動産業者の見分け方

 

●余談

信頼できる不動産屋と巡り会えたら、今後の物件探しはその担当の人に「仲介」に入ってもらうといいですよ。気になる物件があれば、その人を通して紹介が可能かを聞くといいです。他社が出している物件でも、「仲介」というかたちで物件を紹介できます(たまにできないケースもあります)。

 

●余談2

私を信頼できないと判断したけど、当社が広告に出している物件が気になる・・・という方は、信頼できる他社さんを仲介に入れてください。結局は私が取引に関わることになりますが、他社さんが間に入れば安心できることでしょう。

 

●余談3

悪評の原因をたどると、お金が無いことに繋がることが多いようです。お金欲しさに悪いことをしているわけです。私は、資金が不足する前に会社を閉める覚悟が出来ていますし、何かきっかけがあればいつ辞めてもいいと考えています。生きる手段は他にもあります。

電波障害の話

やんばるは山が多いので、電波障害の箇所が多いです。

地デジもそうですが、ここでは携帯電話の話を。

 

A社が1番つながりやすいです。ダントツです。基地局の整備が行き渡っています。

やんばるで繋がりやすさを優先するならA社をおすすめします。

 

次にD社です。

 

S社は・・・高校時代、初のカラー携帯が前身のJ社から出て、辺戸の同級生が学校で一番最初に買いました。

辺戸は圏外だったそうです(笑)

さすがに今は圏外ではないと思いますが、山に囲まれた場所だと厳しいと思います。

 

山に囲まれた私の実家では・・・A社は普通に繋がります。N社は雨の日は繋がりにくいです。S社は普段から繋がりません。

 

外だと携帯は繋がっても、RC造の建物内に入ると繋がらないということもあり得ます。

以前に調べたらA社・D社は無料で増幅器を貸してくれるようです。

不動産購入を検討する際に周辺が山に囲まれていないか、電波に問題がないかを充分にご確認くださいませ。

お断り案件

たまに「保有している土地を分譲して売り出したい」と相談を受けることがあります。

その時にまず確認するのは、売主が宅建業の免許を持っているか否か。

宅建士の資格の有無ではなくて、宅建免許の話です

 

ほとんどの方が宅建業者ではないので、「無免許で土地分譲は宅建業法で違法、判例もある」と伝えるとがっかりされます。

なかには理不尽だと怒る方もいます。

自分の財産の処遇に国が干渉するのはおかしいと。

 

ごもっともな考えだとは思いますが、それは個人の権利だけに着目した話です。

この無免許分譲禁止は、公の秩序を守るために個人の権利を制限しているものだと私は認識しています。

知識のない無免許の人が複数人に土地を売ってそれぞれトラブルが起こる・・・全国各地でこのような取引が横行したら世の中がめちゃくちゃになります。

というか、そのようなめちゃくちゃな状況が終戦後にあったので、1952(昭和27)年に宅建業法が成立しました。

 

そのような話をしても納得しない方が多いですね。

諦めきれないお客様から以下の質問を受け、しかるべき相談窓口2箇所へ確認しました。

 ・不動産屋が仲介に入れば問題がないのでは → ダメです

 ・不動産屋が売主になって、登記は地主本人から買主へ直接移転する → ダメです

 ・不動産屋が売主の代理人となって売る → ダメです

 

肝は、土地の登記名義人自身が宅建業免許を持っているか否かです。

どうしても分譲して売りたいなら、ご自身が宅建業免許を取得して業者になるしかないでしょう。

それが無理なら一括で買う方を見つけましょう。

 

ちなみに、以前に記事にした自然公園内の土地取引トラブルは、無免許分譲でした。やっていることがめちゃくちゃです。

(以下のリンク参照)

自然公園法の制限にご用心

売主さんも買主さんもご用心ください。

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